社会科学の重要項目
社会科学は国家公務員、地方公務員を問わず、ほぼ全ての採用試験で出題されます。出題されないとしたら、SPI3を使用する採用試験か、教養試験(基礎能力試験)自体が実施されないような場合に限られるといえます。それだけに公務員試験において社会科学対策は、ほぼ必須といえるでしょう。ここでは社会科学における頻出箇所、重要項目ついて見ていきましょう。
1.政治(法律)分野の頻出箇所
政治分野は憲法が定番で出題されていることもあり、法律と政治を分類する場合もあります。ここでは法律も政治の出題の一部として見ていきます。
政治は、高校における政治・経済の政治分野と大差ないと考えて良いでしょう。出題されやすいのは、以下の通りです。
出題分野 |
出題ランク |
内容 |
日本国憲法・総論 |
B |
法の段階構造、憲法改正手続、大日本帝国憲法との違いなど |
政治思想 |
B |
社会契約説、国家観の変遷、権力分立論など |
各国の政治制度 |
A |
アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、中国など |
国際機構 |
B |
国際連合、国際連盟、WTO、EUなど |
基本的人権 |
A |
自由権、社会権、新しい人権、人権の享有主体性など |
国会 |
A |
衆議院の優越、国会の種類、議員の不逮捕特権など |
内閣 |
B |
総理の権限、内閣の職務、総辞職のケースなど |
裁判所 |
A |
裁判所の種類、裁判官の身分保障、違憲立法審査権など |
地方自治 |
B |
団体自治と住民自治、地方公共団体の仕事、直接請求権など |
2.経済分野の頻出箇所
経済分野は、経済学の基礎的な内容と、経済史・経済事情関係について出題されることが多いです。もし専門試験の経済学の勉強をしている場合には、特に対策は必要ないでしょう。
現代の経済事情についての出題もされるので、最新の経済事情についてもチェックが必要です。頻出箇所は以下の通りです。
出題分野 |
出題ランク |
内容 |
需要曲線・供給曲線 |
B |
需要曲線・供給曲線のシフト、価格弾力性など |
市場の形態 |
B |
寡占市場など |
国民所得 |
A |
GDP、GNI、NNP、NIなど |
景気変動 |
B |
景気変動の波、インフレ・デフレなど |
金融 |
A |
通貨制度、日銀の金融政策など |
財政 |
A |
租税、公債、景気安定化機能など |
日本経済 |
B |
プラザ合意、経済協定など |
国際経済 |
B |
外国為替、国際通貨制度、地域経済統合など |
3.社会(時事・社会事情)分野の頻出箇所
社会分野は、かつては社会学や心理学分野からの出題も見られましたが、近年はほとんどが時事問題、社会事情問題(現代社会)から出題されています。時事・社会事情は古いことについては出題されないため、最新の時事・社会事情に関する勉強をしておく必要があるでしょう。
社会(時事・社会事情)での頻出箇所は以下の通りです。
出題分野 |
出題ランク |
内容 |
労働事情 |
B |
有効求人倍率、完全失業率など |
社会保障 |
A |
高齢化、少子化、年金制度、医療制度など |
政治 |
B |
国政選挙、内閣、国際政治状況など |
経済事情 |
A |
日本の経済情勢、金融政策、貿易協定など |
国際事情 |
A |
アメリカ情勢、中国情勢、紛争・戦争、国際会議など |
科学技術・医療 |
A |
ノーベル賞、最新の科学事情・医療技術など |
環境問題 |
A |
国際協定、自然災害、温暖化など |
法律 |
A |
新法、法改正、最高裁判例など |
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