
衛視は、国会の警備などを担当する公務員です。
採用条件に男女の区別はないので、男性も女性も出願することができます。
採用は、衆議院と参議院で、別々に実施されます。試験期日も衆議院と参議院で別々になっています。ですから、衆議院の衛視採用試験と、参議院の衛視採用試験を、併願することも可能です。
衛視(衆議院・参議院)の採用試験の内容は、警察官(高卒)採用試験や消防官(高卒)採用試験と同様です。
ただし、衛視採用試験は、警察官(高卒)採用試験と比べて採用人数が極めて少なく(衆議院、参議院共に、採用人数は若干名)、出願者に対する合格者の倍率は100倍程度と、極めて狭き門になっています。
よって、衛視を目指す場合、受験者全員の中でトップ合格を目指すくらいの、多大な努力と覚悟が必要になります。警察官や消防官、皇宮護衛官など、他の公安系公務員との併願についても、積極的な考慮が必要です。
今回は、「衛視(衆議院・参議院)の採用試験のレベル、問題の特徴」について解説します。
1 衛視(衆議院・参議院) 採用試験の区分・レベル
衛視(衆議院・参議院)採用試験は、「高卒区分」の公務員試験です。国家公務員の「刑務官」や「入国管理官」と同様に、「高卒」のみの募集となっています。警察官や消防官、皇宮護衛官などと異なり、「大卒区分」での募集は行われていません。
また、衛視(衆議院・参議院)採用試験は警察官採用試験とは異なり、男女の性別の区分はありません。男性も女性も、条件を満たして合格すると、衛視として採用されます。
衛視(衆議院・参議院)採用試験の一般教養試験の問題のレベルは、「警察官(高卒)採用試験」、「市役所(高卒)職員採用試験」と、ほぼ同じレベルです。
ただし、例年、衆議院・参議院でそれぞれ、採用人数が「若干名」と極めて少なく、出願者数に対する合格者の倍率が100倍程度となるので、合格することが非常に困難な採用試験であるといえます。
2 衛視(衆議院・参議院) 採用試験の特徴
衛視(衆議院・参議院)の採用試験は、「第1次試験」と「第2次試験」の2段階で実施されます。
第1次試験は、筆記試験です。筆記試験として、「一般教養試験」と「作文試験」が課されます。
「一般教養試験」の出題傾向は、警察官(高卒)の一般教養試験と同じです。
数的推理、判断推理、空間把握、資料解釈などの知能分野の科目については、計算方法などをしっかり理解して、1問あたり、3~5分程度でスラスラ解けるように対策しておきましょう。
人文科学、社会科学、自然科学などの知識分野の科目については、出題頻度が高い項目について、用語や意味の理解を進めておきましょう。
国語の長文読解、英語の長文読解については、中学・高校までの学習で、どれだけ身に付いているかが重要です。国語の読解力を高めるとともに、基本的な英単語・英熟語・構文などについて、しっかりと復習しておきましょう。
「作文試験の課題」は、現在の日本の社会生活を取り巻く課題や問題などについて「主観的な考え」を述べることが求められます。
課題に関係する具体的な事例や、自分がその課題や事例に対してどのように向き合い、どのように取り組んだかを、具体的に、第三者にもわかりやすく述べて、課題についての主観的な考えを主張しましょう。その上で、そのような社会問題の中で、自分は衛視として、どのように国民に貢献したいかを主張しましょう。
加えて、制限時間内に、制限字数の90%以上の字数で、読みやすい字で完成させることができるように、練習していきましょう。
第2次試験では、「身体検査・体力検査」、「面接試験(個別)」が課されます。
「体力検査」に備えて、筋力、瞬発力、持久力を鍛えておきましょう。
「面接練習」に備えて、「衛視の志望動機」、「衛視のやりがい」、「今までに力を入れて取り組んだこと」などを答えられるようにしておきましょう。
加えて、「なぜ、衆議院の衛視を志望したのか」、あるいは、「なぜ、参議院の衛視を志望したのか」について、面接官が納得できるような、具体的な志望理由を主張できるように、しっかりと準備しておきましょう。
3 衛視(衆議院・参議院)志望者が意識すべきこと
第1次試験、第2次試験共に、衛視としての所作がチェックされています。常にマナーを守り、姿勢を正し、明るい表情で、大きな声でハキハキ答え、キビキビ行動しましょう。
業務では、高い協調性が求められます。互いに思いやり、助け合う姿勢や、コミュニケーション能力を高めておきましょう。
超難関の採用試験です。一次試験、二次試験共に、トップの成績を目指し、約100倍の倍率を突破できるよう、対策を進めていきましょう。
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