公務員試験の再受験について

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西川

B!
公務員試験を受験するにあたって、「どうしてもここに行きたい」という気持ちから、一度受験して不合格になった試験種に再受験する受験生を時折見かけます。高い意欲は感じる一方で、一次試験の点数を高くすることに注力してしまう受験生も見かけます。
再受験については、不合格になった原因を分析し、その原因を克服する戦略が必要になります。以下にその戦略について見ていきます。

1.一次試験で不合格になった場合の再受験

仮に一次試験で不合格になったとすると、択一式試験の得点を高める必要があります。これは単純に勉強不足だと言って良いでしょう。
必ずしも満点をとる必要はなく、概ね6~7割程度(極端な高倍率の試験を除く)の得点が出来れば、一次試験は通過できる事がほとんどです。まずは、不合格になったときの試験で、何が苦手で何で得点出来なかったのかを分析すると良いでしょう。
6~7割程度の得点をするためには、「出題数が多い科目」で得点できるようにすることは必須です。例えば教養試験(基礎能力試験)では、数的推理、判断推理の出題数が多いため、これらの科目が苦手な場合は6~7割程度の得点をするのが難しくなります。ですので、数的推理、判断推理が苦手な人は、まずはここで得点できるようにしておくことが必要になります。
専門試験の場合は、経済原論、民法が出題数が多い一方で苦手とする人が多いのですが、この2科目はどの試験種でも専門試験がある場合には、ほぼ出題されます。ですので、ここで得点出来なかった人は、再受験するまでにきちんと勉強して得点できるようにしておきましょう。

 

2.二次試験以降で不合格になった場合の再受験

二次試験以降で不合格になった場合の再受験は、面接対策が重要になります。面接試験で不合格になった場合でも、一次試験対策を重点的に行う受験生もいますが、あまりお勧めしません。
確かに一次試験で高得点ならリセット方式でなければ二次試験以降にも一次試験の得点は反映されます。しかし、近年の公務員試験では面接試験の比重が高まっている試験種がほとんどです。
面接試験で不合格になった場合、一次試験の得点を上げることで最終合格を目指すというのは、戦略としてあまり合理的とは言いがたいです。
二次試験以降で不合格になった場合の再受験でやらなければいけないのは、欠点の克服です。面接で不合格になったということは、面接官としては不合格にするだけの原因があったことを意味しています。もし再受験する場合には、その原因を克服するだけの対策をしていくことが合理的だといえます。
たとえば、面接で積極性を問うような質問に具体的に答えられなかったとしたら、再受験までに積極性を高める行動をするようにしましょう。また、コミュニケーション能力が低いと実感したのなら、コミュニケーション能力を高めるための工夫をしましょう。
注意していただきたいのは、単に意識変化や面接での受け答えの上手い下手だけに留まらないようにすることです。近年はコンピテンシー評価型面接(行動特性を問う面接)が増えてきており、面接官は具体的な行動にまで落とし込んだ質問をしてくることがほとんどです。ですので、自分の短所や欠点があるのなら、それを克服して改善するための行動をどのようにしたのか、それが重要になってきます。そのためにはアルバイトやボランティア活動など、具体的な行動を通じて、コンピテンシーを高めていくようにしましょう。


3.視野を広く持つ必要性

以上が再受験のための対策ですが、その上で意識していただきたいのは、視野を幅広く持って併願していくことです。公務員試験はあくまでも採用試験であり、大学などの入学試験ではありません。
つまり、組織として必要な適性がある人を採用するのであって、適性がないと判断されれば、採用しないことを意味しています。これはその組織に合う合わないが関わってくるので、難しい問題です。最悪の場合、何度受験しても適性が無いと判断され続けた場合、不採用が続くこともあり得ます。
ですので、そういった場合に備える意味でも、視野を広く持って様々な試験を併願することは重要です。自分が「ここで働きたい」と思うところを受験して、採用側も「この人に働いて欲しい」と評価されるのは理想的です。しかし、時としてそうでない場合もあります。そういった場合に備えて、視野を広く持って様々な試験を併願しておくと、思いがけず自分のことを評価してくれる自治体や機関もあります。
強い意志を持って特定の機関を受験すること自体は良いのですが、それにとらわれすぎずに視野を広く持つことも忘れずにいることをお勧めします。




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