１．書く前に下準備をする

　論作文試験は当然ですが、試験時間が限定されています。そのため、試験開始直後に書き始める受験生が少なからずいます。しかし、しばらくするとピタッと止まってしまう人もいます。途中までは勢いよく書き出せたとしても、途中から何を書いて良いのか戸惑ってしまい、書き進めなくなってしまう事が原因です。
もちろん、文章を書き慣れている人ならいきなり書き始めても、最後まで一気に書き続けることも可能でしょう。しかし、多くの人はそれは難しいと思います。それではどうしたら最後まで書き進められるのでしょうか。コツは「書く前に下準備をする」ことです。
　試験開始の合図があると、課題用紙を見ることができます。その課題を見ていきなり書き始めるのではなく、まずはその課題に関連する思いつくことをメモ書きしていきます。メモ書きするのは、課題用紙の余白や裏面を使います。そこに課題に関連しそうな思いつくことをメモ書きしていきます。メモ書きする段階では特に「これは意味が無いかも」と考えるのではなく、思いつくことなら何でも構わずメモ書きしていきましょう。
次に、メモ書きした内容から「使えそうなネタ」と「使えそうもないネタ」を分けていきます。使えそうなネタのみチェックを入れていきます。ここで注意しておきたいのは、課題から遠いネタは避けることです。課題に関連しない内容では評価されないからです。それを意識しながら、全体で一本軸が通るような関連するようなネタに絞っていきます。
そして、使うと決めたネタの書く順番を決めます。これは大まかで構いません。個々のネタが全体で一つの話にまとまるように意識しながら「これは最初に書こう」「これは最後に書こう」という具合に、大まかに書く順番を決めておきます。
　ここまで下準備が完了したら書き出すようにしましょう。ただし、この下準備に時間をかけすぎると、実際に書く時間がなくなってしまうので、下準備の時間は長くても10分程度を設定しておくと良いでしょう（10分以上かかりそうなら、その時点で書き出しましょう）。

 

２．三段構成で書く

　論作文を書く際には、基本的には序論・本論・結論の三段構成で書くことをお薦めします。起承転結で書く方法もありますが、そちらで慣れているのなら起承転結でも構わないと思います。ただし、基本構成をこれから練習するのなら、序論・本論・結論の三段構成を意識することをお薦めします。
　まず、序論ですが、これは課題を受けて論点の整理を行います。序論はあくまでも序論なので、ここに多くの文章量を割り振るべきではありません。全体の分量の１～２割程度を割り振る程度で良いでしょう。
次に本論です。本論が論作文の本体と言っても過言ではないくらい重要です。本論の出来不出来で説得力が変わってきます。ここに力を入れることが重要であり、全体の７～８割程度を割り振ると良いでしょう。
　最後の結論です。ここは序論、本論を受けて、最終的に自分が主張したいことをまとめる部分です。本論の出来が充分なら結論は簡潔に述べる程度で充分です。むしろ長々と書く必要はあまりないでしょう。全体の１～２割程度で充分でしょう。
　全体の構成は上記のようになりますが、厳密にこだわる必要はあまりありません。あくまでも大まかな目安です。しかし、本論が極めて重要なことには変わりがないので、ここに力を入れて書くように心がけるべきでしょう。

３．最後に見直す

　全体を書き終えたら、最後に見直す時間を設けましょう。誤字脱字は充分に警戒していても、どうしても発生するときには発生します。時間ギリギリまで書いたり、早めに書き終わっても疲れ切って確認しないといったことは避けましょう。誤字脱字は減点対象となるからです。
　誤字脱字は発生しうるとの前提で、最後には確認する時間を5～10分程度は確保しておきたいところです。

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