１．数的処理は必ず出題される

　「知能分野」といわれる科目は、公務員試験では「数的推理」「判断推理」、SPI試験では能力検査の「非言語分野」が中心となって出題されています。「考えて解く問題」＝「知能分野」とみましょう。文言の暗記では解けず、文章読解力と発想力、論理的な思考力が必要とされる科目です。

公務員試験での出題数は、教養試験40問～50問の内、半数が「知能分野」として出題されています。
「知能重視」の公務員試験では教養試験の7割から8割が「知能分野」です。

「数的推理」や「非言語分野」の内容は、中学から高校1年生レベルの数学の文章題が中心となっています。
つまり，文章を的確に理解して計算をする科目です。

公務員試験ではほとんどの国・自治体でこの試験を入れています。就活生としては必ず準備をしておかなければいけません。

計算が苦手だから、また、中学程度ならわかると思い込んでいて、対策をしない人が数多くいます。

簡単な問題でも意外と時間がかかることがあります。試験は制限時間ないで解かないといけません。必ず事前に準備をしておきましょう。

 

２．仕事能力を確認するための最適な問題

　なぜ、「知能分野」が重要なのでしょうか。

実は、「知能分野」の問題で、仕事の遂行能力を測れるからです。

仕事を経験した人はわかると思いますが、仕事をしていくと毎日のようにトラブルがやってきます。その重要度・難易度はさまざまですが、トラブルを適切に処理していくことが仕事をスムーズに進めいく上で重要となります。トラブルを素早く解決する人＝仕事のできる人、という評価になるわけです。

面接試験では人物の評価はできても、仕事能力は評価できません。それを補うのが筆記試験です。
数的処理で数学の問題を利用していますが、数学の文章題はいろいろな能力が必要となる問題なのです。

文章からシチュエーションを理解する「文章読解力」、文章をわかりやすく式などに変える「要略力」「置換力」、すばやく正しく計算する「計算力」、どう考えれば速く解けるかという「発想力」、論理的に考える「論理思考力」などです。

これらの能力は公務という大事な仕事を遂行していく上で重要な能力ですので、数的推理が解ける、判断推理が解けるという能力は必須となるわけです。公務員試験だけではなく、就職試験全般に欠かせない試験といえるでしょう。

公務員を広く募集したいために、通常の公務員試験を実施する区分とは別に、「教養試験」を実施しない区分を設ける自治体も多くなっていますが、「教養試験」を実施する区分を必ず残しています。これは将来の行政を担当する職員の能力の確保だと考えられます。

逆に、公務員を採用するにあたり、この全く教養試験を課さずに「書類選考」や「プレゼン」に置き換えている自治体は、将来大丈夫なのかと心配してしまいます。

３．知能分野の対策は

　知能分野は、どうやったら速く解けるかを考える「発想力」が大切ですが、初めて見る問題で発想できる人は少ないですね。だから、過去問を研究してどうやったらこの問題が速く解けるかを練習するわけです。
　でも、研究する時間がありません。その場合は、市販の教材を買って解法を勉強するか、大学で実施されている公務員講座を受講することになります。大学に通われている方は学内で実施されている公務員講座を受講することをおすすめします。知能分野が重要なので知能分野だけ選択できる講座があるとベストです。解法を聞いて理解できるので書籍を読んで解法を学ぶよりも時間短縮できます。

大学内に講座がない方、途中から講座参加ができない方は、オンデマンドで講座を実施している機関がありますので探してみましょう。知能分野が重要なので、知能分野または数的推理や判断推理などの科目別に受講できるものが効率的で金額も安くすみます。

解法を学んだら、後は過去問題をどんどん解いていきましょう。スピードも重要です。1問当たり5分以内に解けないと全問をチェックすることはできません。練習不足の方は本試験で解く時間がなかった問題が発生してしまいます。同じ問題でも構いませんので、解法を理解したら5分以内に解く練習を続けていきましょう。

知能分野が合否の分かれ目となります。知能分野を得意になれば筆記試験は必ず合格できます。

>>  〔今から始める公務員試験対策〕　

　独学の方のための「Web講座」を実施しています。3ヵ月あれば合格できます。