面接試験で評価される「自分の長所・PRポイント」のコツ
「自分の長所」や「自分のPRポイント」は、面接試験の質問項目の中では、比較的答えやすい項目です。理由は、今までに「自分が長所として実感している点」や、「他者から、長所として評価された点」を、ありのままに主張すればよいからです。
ただし、答える内容によっては、あまり高い評価を得られない場合もあります。「自分が長所だと思い込んでいること」が、採用する側にとって「評価対象にならない」場合があるからです。
採用する側にとって「受験者の長所」は、「受験者の人間性」を評価するための重要な項目です。受験者は、「採用する側が求める、受験者の人間性」がどのようなものであるかを理解した上で、「自分の長所」や「自分のPRポイント」を主張する必要があります。
今回は、面接試験で評価される「自分の長所・PRポイント」のコツについて、お伝えします。
1「当たり前」のことでは、高い評価は得られない。
「自分が長所だと思い込んでいる」ことでも、採用する側が「社会人として当たり前」と評価したり、「正規職員としては不十分」と判断してしまうような内容では、高い評価は得られないので、注意が必要です。
例えば、面接練習を行った際に、何人かの受験者が「自分の長所」として答えた内容として、「何事もあきらめない」、「最後まであきらめずにやり抜く」というものがありました。答えた本人の心情としては「中途退職しない」ことを主張しようとしていたようですが、採用する側の立場では、高い評価を与えることができません。理由は、面接の時点において、今後の「退職」や「転職」の可能性を論じること自体が不要である上、「与えられた仕事を、期限内に、最後まで行うことは、社会人として当たり前のこと」だからです。「あえて、言う必要が無いこと」や「当たり前」のことを主張しても、高い評価は得られません。
加えて、採用する側が危惧するのが、「仕事の内容が、求められるレベルに達しない」のではないかという点です。「指示されたこと」を実行するだけならば、「アルバイト」としての採用で十分です。そのため「仕事をやり遂げる」ことだけを主張しても、「正規職員としては、不十分」という、低い評価になってしまうのです。
採用する側が求める人材は、「質の高い貢献ができる人材」です。「自分の長所」や「自分のPRポイント」を主張する際には、自分が「質の高い貢献ができる人材」であることの根拠となるような「自分の人間性」を主張する必要があります。
2「協調性の高さ」「積極性の高さ」につながる「自分の人間性」を主張する。
面接では、自分が「質の高い貢献ができる人材」であることの根拠として、「協調性の高さ」「積極性の高さ」を、主張する必要があります。
仕事は、「自分一人」だけで行うものではありません。職場全体で、上司・同僚と密接に連携して、「組織」として仕事を進めることが必要です。そのため、受験者には「職員間における、協調性の高さ」が求められます。
加えて、仕事は「組織の意向」だけで行うものではありません。「サービスを提供する相手」が何を望んでいるかを把握・理解した上で、「質が高く、適切なサービス」を提供することが求められます。そのため、受験者には「サービスを提供する相手との、協調性の高さ」も求められます。
更に、「質が高い仕事」を行うためには、常に「問題点」が無いか確認を行い、「問題点を発見」したら、「組織で検証」した上で、「速やかに改善」することが求められます。
そのために必要な「人間性」が、仕事に対する「積極性の高さ」です。仕事に積極的に取り組むことで、「サービスを提供する相手」の視点で確認を行い、「サービスの質を高める」ことが可能になります。受験者には、「仕事に対する、積極性の高さ」が求められます。
よって、面接における「自分の長所」や「自分のPRポイント」では、「協調性の高さ」や「積極性の高さ」に繋がるような「自分の人間性」を、根拠を示して主張しましょう。
根拠となるのは、「大学・短大時代の経験」です。「大学・短大時代」の「ゼミ、研究室の活動」「サークル活動」「ボランティア活動」「アルバイト」などを通して、「協調性」や「積極性」を発揮し、大きな成果を上げて、組織に貢献し、他者から評価されたり、感謝された事例を、ありのままに、具体的に伝えましょう。それらが「自分の人間性」として、試験官に伝わります。
その上で、「自分の長所」「自分のPRポイント」を活かして、今後の業務にどのように取り組み、どのように貢献したいかを、具体的に主張しましょう。
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