
一般教養試験の自然科学の科目の中で、「地学」は、比較的取り組みやすい科目です。
出題範囲がある程度絞り込まれているため、覚えることはとても少ないです。また、「地震」「日本の季節ごとの気象」など、日本における生活と密接に関係する内容が出題されることが多いため、より理解しやすい科目です。
また、「数学」「物理」「化学」と異なり、「計算問題」はほとんど出題されません。「暗記系」の学習で対応できます。しかも、覚えることが少なくて済む科目です。
一般教養試験の地学の出題数は、0~1問です。少しの努力で1点獲得できる可能性が高い科目なので、高校時代に「地学」を履修していない方も、取り組むことをお勧めします。
今回は、一般教養試験の「地学」の「学習のコツ」をお伝えします。
1 地学の頻出項目
一般教養試験の、地学の頻出項目は、次の通りです。
(1)地球の内部構造と地震
(2)日本の季節ごとの気象
(3)太陽系
(1)地球の内部構造と地震
4つの層(地殻、マントル、外核、内核)に分かれている「地球の内部構造」の、名称と特徴を覚えましょう。その上で、地球表面の「プレート」が移動する仕組みである、「プレートテクトニクス」を理解しましょう。「プレートテクトニクス」が、「地震」発生の原因です。
「地震」については、地震の用語と意味を覚えましょう。具体的には、「P波」、「S波」、「震源」、「震央」、「マグニチュード」、「震度」、「日本の震度階級」、「モホロビチッチ不連続面」、「グーテンベルク面」、「レーマン面」について、名称と意味を覚えましょう。
加えて、地球表面を覆う「大気圏」について、「大気圏」の4つの層である、「対流圏」、「成層圏」、「中間圏」、「熱圏」について、名称と意味を覚えましょう。
(2)日本の季節ごとの気象
日本の季節ごとの、気象図の特徴を理解しましょう。「冬(西高東低)」、「夏(南高北低)」、「梅雨・秋雨(停滞前線)」、「春・秋(移動性高気圧)」などは、よく出題されます。
また、日本の季節ごとの気象に影響を与える「気団」の名称と特徴を覚えましょう。「シベリア気団(冬)」、「オホーツク海気団・小笠原気団(梅雨・秋雨)」、「小笠原気団(夏)」、「揚子江気団(春・秋)」は、よく出題されます。
加えて、気象図によく出てくる「前線」の名称と特徴を覚えましょう。「寒冷前線」、「温暖前線」、「停滞前線」、「閉塞前線」は、よく出題されます。
その他に、「フェーン現象」の特徴や、計算問題が、出題されることがあります。しっかりと理解しておきましょう。
(3)太陽系
太陽系の、各惑星の名称と特徴、主な準惑星の名称と特徴、太陽・月の特徴などが良く出題されます。具体的には、惑星である「水星」、「金星」、「地球」、「火星」、「木星」、「土星」、「天王星」、「海王星」と、準惑星である「冥王星」の特徴を覚えましょう。
また、上記惑星を分類する言葉である、「地球型惑星」と「木星型惑星」、「内惑星」と「外惑星」についても、特徴を覚えましょう。
2 地学の学習の取り組み方
基本としては、「出題頻度が高い項目」をしっかりと取り組みましょう。ある項目について理解できたら、別の項目を取り組むような形で進めましょう。
まずは、「地学の参考書」を入手しましょう。「地学基礎」だけでなく、「高校地学」全般について記載されている参考書を入手しましょう。図や写真が多く、字が大きく、理解しやすいものを選びましょう。
その上で、出題頻度が高い項目について、参考書の内容を見ながら、過去問を解いていきましょう。
なお、地学は発売されている参考書の種類が、他の自然科学の科目と比べて少ないです。大きな書店の参考書売り場で探してみるとよいでしょう。
「取り組みやすい項目」から始めて、一つ一つの項目の問題がある程度解けるようになったら、次の項目を取り組みましょう。このように進めると、得意な項目の問題について、確実に得点できるようになります。
なお、「地学」では、「岩石の種類と特徴」、「化石の種類と特徴」、「太陽・月・恒星の特徴」に関する問題も出題されることがあります。これらについては、前述の項目をすべて理解できた上で、余裕があれば取り組んでおくとよいでしょう。
教養試験 自然科学「生物」の学習のコツ
教養試験 自然科学「物理」の学習のコツ
教養試験 自然科学「化学」の学習のコツ
〔Web講座のご案内〕
独学の方のための「Web講座」を実施しています。1科目から選択できます。
効率良い学習で、合格を勝ち取りましょう。