SPI導入の役所

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B!

民間企業を志望する人を呼び込むため、公務員採用試験にSPIを導入する役所が増えてきています。人材確保の理由から従来の公務員試験ではなく、より簡単なSPIを使用しているようです。ここでは、どんな役所がSPIを導入しているかを見ていきます。

ここにあげた役所の試験では、SPIのみではなく、 従来の公務員試験を実施する区分もある場合があります。

  

1.群馬県がSPIを導入



群馬県では、令和4年度から「行政事務B(SPI方式)」を新たに実施します。試験日程は従来の6月ではなく、この区分だけ4月に実施されます。
都道府県で、受験しやすい環境を作るため、専門試験をなくした受験区分を設けるところは増えていますが、SPI試験を導入するのはそれほど多くはありません。
試験区分でSPI試験を導入する自治体も、他の試験区分で通常の公務員試験を実施している自治体がほとんどです(大阪府を除く)。

(令和4年度の試験日程)
試験日:令和4年4月5日(火)~4月18日(月)のうち受験者が選択する日
申込期間:令和4年3月7日(月)~3月22日(火)

全国に設置されるテストセンターで受検することができます。

区分

試験種目

試験の内容

第1次試験

基礎能力試験

 SPI3(基礎能力検査(言語・非言語)、性格検査)
 ※性格検査は、第2次試験において参考資料として使用します。(配点なし)

第2次試験

人物試験

 個別面接(2回実施)及び適性検査を行い、人物について総合的に試験を行います。
 個別面接(2回目)では、アピールタイム(約3分間)を設けます。

論文試験
[90分]

 識見、思考力、表現力等について試験を行います。(1200字)


区分

第1次試験

第2次試験

基礎能力試験

人物試験

論文試験

1類(行政事務B)

200

700

100

(群馬県ホームページより)

 詳しい内容は、ホームページ及び受験案内を参照してください。

【SPIを導入している他の都道府県】
長野県、大阪府、鳥取県、福井県、滋賀県、京都府、大阪府、愛媛県、長崎県、鹿児島県

 

2.SPIを実施する市役所


SPIを公務員試験に導入している市役所は最近増えてきています。
令和3年度に導入した自治体は次の通りです。

(北海道)旭川市、北見市、留萌市、苫小牧市、稚内市、士別市、名寄市、千歳市、登別市、恵庭市
(青森県)黒石市、むつ市
(岩手県)大船渡市、花巻市、北上市、一関市、釜石市
(宮城県)塩竈市、気仙沼市、白石市、角田市
(秋田県)男鹿市、大仙市
(山形県)米沢市、長井市、南陽市
(福島県)会津若松市、郡山市、田村市
(茨城県)日立市、龍ケ崎市、笠間市、つくば市、ひたちなか市、守谷市、つくばみらい市、小美玉市
(栃木県)日光市
(群馬県)なし
(埼玉県)飯能市、東松山市、志木市,和光市、北本市、富士見市、坂戸市、日高市
(千葉県)銚子市、市川市、柏市、八千代市、袖ケ浦市、山武市
(東京都)調布市、町田市、国分寺市、福生市、狛江市、東東京市
(神奈川県)横須賀市、平塚市、逗子市
(山梨県)上野原市
(長野県)飯田市、駒ヶ根市
(新潟県)三条市、柏崎市、新発田市、小千谷市、見附市、燕市、魚沼市
(岐阜県)海津市
(静岡県)伊東市、富士市、磐田市、掛川市、袋井市、湖西市、菊川市、牧之原市
(愛知県)豊橋市、岡崎市、半田市、豊川市、碧南市、豊田市、西尾市、新城市、知多市、岩倉市、豊明市、日進市、北名古屋市、長久手市
(三重県)桑名市
(富山県)なし
(石川県)加賀市
(福井県)大野市
(滋賀県)大津市、彦根市、長浜市、草津市、守山市、栗東市、米原市
(京都府)宇治市,日向市、長岡京市、京丹後市、木津川市
(大阪府)豊中市、吹田市、茨木市、河内長野市、箕面市
(兵庫県)尼崎市、明石市、西宮市、豊岡市、加古川市、三田市、加西市、朝来市、淡路市、加東市
(奈良県)奈良市、天理市、生駒市
(和歌山県)有田市
(鳥取県)米子市
(島根県)なし
(岡山県)なし
(広島県)尾道市、廿日市市
(山口県)宇部市、周南市
(徳島県)なし
(香川県)なし
(愛媛県)松山市、西条市
(高知県)なし
(福岡県)久留米市、直方市、筑後市、春日市、宗像市、福津市、嘉麻市、那珂川市
(佐賀県)なし
(長崎県)長崎市、大村市
(熊本県)なし
(大分県)佐伯市、竹田市
(宮崎県)都城市、日南市
(鹿児島県)なし
(沖縄県)なし



3.今後の傾向はどうなるか


今後の公務員試験はどうなっていくでしょうか。
国家公務員と地方公務員は分けて考えた方が良いでしょう。

国家公務員は国の政策決定や政策実行において必要となる人材として、ある程度のレベルを必要とすることから、より簡単な試験形式に変わっていくことはないと思います。都道府県でもSPIや常識問題程度の試験を導入しながら、依然として従来の公務員試験で実施する区分を残していることから、従来の公務員試験の形式との併用として実施される傾向にあります。

応募人数が少ない自治体や、地方の自治体は、民間企業との人材確保の競争のなかで、なるべく多くの学生に応募してほしいことから、SPIを導入する役所は多くなってくると思われます。上記のようにSPIを実施している自治体が多い県は、受験生が流れてしまうため、今後SPIが実施する市役所は増えるかも知れません。
毎年、募集要項を確認することが必要です。

対策としては、通常の公務員試験対策をしておけば、SPIでも対応できるので、公務員試験対策をしておくことをお勧めします。

〔リンク〕
1.
SPI導入の役所
2.
常識程度の採用試験(light)を実施している市役所
3.
知能重視の採用試験(logicalを)実施している市役所

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