１．一次試験日について

公務員試験は一次試験、二次試験、自治体によっては三次試験以降もあります。併願する上において課題になるのは一次試験日です。試験日が集中している自治体が大部分であることに気づくはずです。
これは多くの場合、同じ問題を使用しているため、同じ日程で試験を実施していることが理由です。異なる日に試験を行うと、その問題内容が漏れる可能性があるため、試験を作成している機関（日本人事試験研究センター）が同じ日を設定して、同じ問題が使えるようにしています。
自治体の採用試験が、いくつか同じ日に集中することが多いのはこのためです。ただし、自治体によっては試験日が異なる場合があります。それは、試験問題が別の場合です。試験問題が異なる場合は、その自治体が自前で作成した問題である独自問題か、SPIやSCOAなどの一般的な公務員試験問題（日本人事試験研究センター作成の問題）以外を使用している場合があります。
併願していく際には、そういった日程が異なる自治体を意識しながら計画していく必要があります。

 

２．各自治体の一次試験日について

公務員保育士採用試験の場合、一般的な公務員試験の場合、代表的な以下の日程に集中する市区町村が多数です。

（１）8月第4日曜日　東京特別区保育士採用試験（福祉II類 23区それぞれで試験を実施）
（２）9月第3日曜日　一般市保育士採用試験（政令指定都市以外の大多数の市で実施）
（３）9月第4日曜日　政令指定都市保育士採用試験（横浜市など政令指定都市で試験を実施）

まず、（１）から見ていくと、特別区（東京23区）の保育士採用試験（福祉II類）は、毎年8月第4日曜日に1次試験が実施されています。この試験は事務職の採用試験とは異なり、23区全体で合同の試験ではなく、各区毎に個別に実施されます。ただし、試験日は毎年8月第4日曜日に一斉に行うため、受験できるのはそのうちの一つの区のみです。採用人数が多い区もあり、他の市町村とは試験日が異なることもあって、併願しやすい試験です。

次に（２）ですが、政令指定都市以外の大多数の市町村はこの日に1次試験を行うことが多いです。ですので、この試験日にはいずれかの市町村を一つ受験せざるを得ないでしょう。地元の市町村を受験する場合も、この日に1次試験が行われる場合は、他の市町村は併願できないのでご注意下さい。

最後に（３）は政令指定都市での保育士採用試験の1次試験が実施されます。政令指定都市は横浜市やさいたま市など、政令により指定された市のことで多くの行政サービスが都道府県から譲渡された市のことです。政令指定都市になると、一般的な市町村よりも権限が広くなり、多用な行政サービスが行えるようになります。これらの政令指定都市は9月第4日曜日に保育士の採用試験が行われています。

また、上記以外にも独自の日程の試験を行う自治体も少数ですがあるので、こちらも併願することが可能です（三鷹市など）。

３．併願の方針について

一般的な公務員試験は出題される科目や分野は大差ありません。基本的な勉強をしておけば、1次試験対策としてはほとんど対応できます。つまり、併願しても1次試験通過できる可能性が高いと言えます。
公務員試験は就職試験なので、リスクを下げるためにも併願は無理の無い範疇でするべきでしょう。そのためにも、試験がどの日に行われるかあらかじめ把握しておいて、締切に遅れることなく申し込みできるように準備しておくと良いでしょう。

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