公務員試験では併願することが、ある意味当たり前とも言えます。試験問題の出題が重複している試験種や、不合格になった場合のリスク分散として手堅く併願していくことは、最終合格を得るためにも必要なことです。一方で、面接の際に面接官に志望順位が低いと思われたり、滑り止めで受けているだけと思われたら、どうしても評価は低くなります。
ここでは、併願受験した際に、一次試験通過後の面接(一次試験の際に面接を実施するところもあります)ではどのような心構えをして受験すべきかを述べていきます。
1.志望順位の違いによる関心の差について
併願する際には、面接試験直前の自治体・機関の良いところに注目するようにしましょう。これは、志望順位が高くても低くても同様です。人間の心理として、当然のことですが志望順位の高い自治体・機関については強い関心を持つはずです。その場合、「ここで働きたい」という気持ちが強く働くので、志望順位の高い自治体・機関についての情報は細かいところまで進んで調べると思います。それはそれで問題ありません。むしろそうすべきでしょう。しかし、問題なのは志望順位が低い併願先の情報です。志望順位が低い自治体・機関については、どうしても関心が持てないことが普通です。志望順位の高い自治体・機関に目が向く一方で、志望順位の低い自治体・機関は調べたりせずに、試験日まで時間が過ぎてしまうことは良くある話です。不十分な志望動機の練り込みや政策研究のまま、面接試験を受けて、面接官の質問に充分答えられなかったという話もありがちです。
2.試験直前の自治体・機関の良いところに注目する
では、どうすれば志望順位の低い自治体・機関の面接対策が効果的にできるでしょうか。お勧めしたいのは、直近の面接試験を受ける自治体・機関の良いところに注目することです。志望順位の高い自治体・機関ならともかく、志望順位の低いところに関心がなかなか持てない場合もあるでしょう。たまたま試験日が志望順位の高いところと異なっていたから受験した、ということもよくある話です。しかし、受験する以上は合格を目指して、必要な準備はするべきですし、それが受験した自治体への礼儀の一つだとも言えます。
そのためにも、直近の面接試験の自治体・期間の情報を集めて、そこの良いところをなるべく調べるようにしましょう。例えば「観光地が整備されていて、観光客が沢山来る」「商店街に活気がある」「湖が綺麗」「お祭りがとても賑わっている」など、探していけば興味を持つこと、魅力を感じることがいくつか見つかるはずです。そこを主に見るようにしましょう。
そして、自分が興味を持ったこと、魅力を感じたことを軸に、「ここで働くことができたら、どんな仕事ができるだろう」と、自分で自分の気持ちを盛り上げていくようにしょう。
3.自分で自分のモチベーションを高めていく
面接試験では、面接官は「この人はどんな理由でウチを受験したのだろう」「ウチの志望順位は高いのだろうか、低いのだろうか」という点が気になります。採用して活躍してくれると予想して、最終合格を出したのに辞退されてしまったり、採用後に短期間で退職したりしてしまっては元も子もありません。そのために、面接試験では様々な質問をしてきます。「ウチの志望順位はどのくらいか」「ウチの自治体のどんなところが魅力的か」「実際に試験日以外で来たことはあるか」「どんな仕事をしていきたいのか」等々、本気で採用して欲しいのかを探る質問が数多くされます。そういった質問に対して、ただ試験日の日程が違うだけで受験して、志望順位も低いので充分に調べていないとなると、容易にボロが出るものです。しどろもどろになってしまったり、ついあまり関心が無いことが分かるような本音が出たりすることもあります。
そのためにも、志望順位が低い自治体・機関だとしても、そこの良いところをなるべく見るようにして、自分で自分のモチベーションを意識的に高めていくことをお勧めします。
仮に、志望順位の高い自治体・機関が他にあったとしても、まずは直近の面接試験のところを「仮にここを第一志望としたら…」と思って、様々な情報を集めて良いところをを見るようにしましょう。そうして面接試験当日までに、モチベーションを高めていきます。そうすることで、面接では「本気で受験している」と面接官が評価してくれる可能性が高めることができるでしょう。
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