当然ですが、公務員試験は限られた時間で、決められた問題数を解く必要があります。教養試験の場合、2時間で40問解かせる場合が多いです。単純計算すると1問あたり3分で解く必要があります。しかし、社会科学、人文科学、自然科学などの一般知識分野なら1問3分程度で解くことも可能でしょう。しかし、判断推理、空間把握、数的推理、資料解釈、文章理解といった、一般知能分野分野は、解くのにどうしても時間がかかります。そこで手早く解くのに慣れるべく、繰り返し練習する必要がありますが、一部速解法という解き方もあります。手早く解くための方法を知っておけば、それほど時間をかけずに解くことができるので便利です。ここでは判断推理の速解法を一部紹介します。
1.判断推理「嘘つき」の速解法
公務員試験における判断推理では「嘘つき」と呼ばれる出題があります。これは数人いる中で、嘘をついている人、あるいは本当のことを言っている人が混在している問題です。問題の条件によって、人数や求められる答えは異なりますが、基本構造は共通しています。
それらの問題の中で、「本当のことを言っている人数がわかる」タイプの問題を手早く解く速解法について解説します。
2.「本当のことを言った人数がわかる」問題の速解法
[例題]A~Eの5人が100メートル競争をした。この結果について5人は次のように述べている。
A「優勝したのはBです」
B「優勝したのはCです」
C「優勝したのは私ではありません」
D「Aは優勝していません」
E「優勝したのはDです」
しかし、この5人の発言のうち、4人の発言は誤りであることがわかった。優勝したのは誰か。ただし、優勝したのは1人だけである。
- A 2.B 3.C 4.D 5.E
速解法では、まず縦方向に発言者を、横方向に対象を置いて表を作成します。
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A |
B |
C |
D |
E |
A |
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B |
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C |
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D |
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|
E |
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次に、各自の発言に基づいて、イエスなら○、ノーなら×を表に記入していきます。例えば、Aは「優勝したのはB」と言っていることから、Bに○を記入します。同様にB以降についても記入していきます。
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A |
B |
C |
D |
E |
A |
|
○ |
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|
|
B |
|
|
○ |
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|
C |
|
|
× |
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|
D |
× |
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|
|
|
E |
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|
|
○ |
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|
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そして、各自の発言の空欄部分に、発言した内容と逆のことを記入していきます。例えばAは「優勝したのはB」と言っていることから、それ以外の人物は優勝した可能性は無いので×を記入していきます。
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A |
B |
C |
D |
E |
A |
× |
○ |
× |
× |
× |
B |
× |
× |
○ |
× |
× |
C |
○ |
○ |
× |
○ |
○ |
D |
× |
○ |
○ |
○ |
○ |
E |
× |
× |
× |
○ |
× |
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最後に縦方向に○の数を数えていきます。
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A |
B |
C |
D |
E |
A |
× |
○ |
× |
× |
× |
B |
× |
× |
○ |
× |
× |
C |
○ |
○ |
× |
○ |
○ |
D |
× |
○ |
○ |
○ |
○ |
E |
× |
× |
× |
○ |
× |
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1 |
3 |
2 |
3 |
2 |
すると、この縦方向に数えた○の数が本当のことを言った人数と一致します。
本問では「5人の発言のうち、4人の発言は誤り」とあるので、本当のことを言ったのは1人だけなので、優勝者はAで、本当のことを言ったのはCだとわかります。
よって正解は選択肢1となります。
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