
公立保育士を目指す方にとって採用人数が多く、合格可能性が高い特別区は魅力ある採用試験です。東京23区内での勤務となり生活環境も利便性があります。毎年8月下旬に一次試験が行われ他の試験と試験日が競合することもありません。ここでは、特別区ごとの採用試験について特徴をみていきます。
1.各区で採用試験を実施
東京で保育士の資格を活かした仕事ができる試験は特別区(23区)の各区が実施している「福祉Ⅱ」です。
23区の試験では統一して行うのではなく、区ごとに試験を実施しています。試験日は8月下旬の日曜日に実施されます。他の公立保育士の試験と異なる日程なので、多くの方が併願先として受験することも多いようです。追加募集も11月~1月にかけて実施されることがありますのでホームページを確認しましょう。
特別区…区ごとに採用試験を実施 試験区分は「福祉Ⅱ」
2.試験問題の特徴
試験問題は他の一般的な公務員試験とは異なり、多くの区が教養試験と専門試験を合わせ、40問90分で実施しています。専門試験の問題数の方が多いのが特徴で、教養・専門とも難易度は高くありません。
教養・専門試験…教養15問、専門25問 90分(以下の区以外)
※専門と合わせて50問 120分 (板橋区、台東区)
専門と合わせて30問 60分 (千代田区、葛飾区)
専門と合わせて25問 60分 (江戸川区)
教養の科目としては社会科学と判断推理が毎年出題されますが、人文科学と自然科学は出題されないことが多いです。時事(常識程度)も出題されますので準備が必要です。
区によっては「地方自治法」に関する問題が出題されます。これは時間のない方はパスしてもいいかもしれません。対策は条文を読んでおくことです。
ある年度の出題内容です。参考にしてください。
※出題例
3.一次の合格率は高い

下表は平成2年度の実施状況(抜粋)です。一次試験の倍率が非常に低いことがわかります。今の採用方針は、筆記試験(一次試験)を多く合格させ、人物評価(二次試験の面接)で採用を決めるというものです。したがって、面接対策を早めに準備しておくことが必要となります。

4.各区採用予定数の推移
最近5年間の採用予定数の推移です。採用が多い区と控えている区がわかります。実際の採用は予定数よりも多くなる傾向があります。採用予定の区が受かりやすいとはいえませんのでご注意ください。多くの受験生が応募し、逆に倍率が高くなることが常です。
※各区採用予定数の変遷(追加募集も含む)
どんな仕事がしたい②(子どもに関する仕事)
実技試験の対策(保育士)
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講師名 澗田雅之
講師のプロフィール
上野法律セミナー 代表
公務員対策の専門学校の教師を経て短期合格法を構築。
大学・短大を対象に短期合格のノウハウを提供している。
合格するまでのフォローがモットー。